Walking wounded

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Unchained Melody

仕事がら膨大な量の音源を聴きます。その反動かどうかはわかりませんが、プライベートで音楽を聴きません。音楽が流れているとリラックスできない。そういう風に思い始めてずいぶん経ちます。クルマの中でも、ひとりの時は何も聴かない。普段どんな音楽聴いてるんですか?と訊かれて、何も聴かないと答えると怪訝な顔をされます。音楽がないと死んじゃうって言う人もいるし、無人島にiPodを持っていくという人もいる。私はそれほど音楽を必要としていない。明日なくなっても多分大丈夫。それで生活しているわけだから本当は困るけど。学生の頃バンドを組んでた仲間からも、一番音楽を好きでなかった奴が音楽で食ってると不思議がられたり。当時からすでにそういう傾向はあったみたい。嫌いじゃないし、仕事としては心から没頭できるけど、その分音楽を楽しめなくなっているのかも知れません。今でも演奏したりライブを聴くのは好きと即答できるんですが。

私が籍を置くレーベルはダンスものに強く、所属するアーティストもHip HopやR&B系がメインです。2年程の下積みの後昨年あたりから大ブレークした彼女も、プライベートで音楽を聴かないチームの一人ですが、私たちは音源を作るとき、最初は静かな部屋で話します。奏でたいイメージや自分の中にある音を言葉で説明しあう。何か聴いてしまうとそこから離れることが難しいし、創造力が停止してしまいます。お互いの頭の中で形にして、それからスタジオに入ります。リズムを作りループを乗せ、ピアノでコードを決めてベースを打ち込み、ギターやストリングスを録り、最後にメロディが降りてくる。歌を入れコーラスをはめ、できあがったテイクを何度も何度も繰り返し聴く。スタジオのモニターで、ラジカセで、iPodで、クルマで、そしてクラブで。うん、これだなって思う瞬間があって、その瞬間のために生きている。他のことはもうどうでもよくなっている。
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Original photo © by 紫的解放区
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by unchained_melody | 2006-09-30 02:59 | Diary

少しやさし過ぎるくらいで

ポルシェについて、フォーマルなパーティからコンビニへの足にまで使える、みたいに評されることがあります。要するにタキシードにも普段着にもなる、といったところでしょうか。私も日々それを実感しています。同時にそれがポルシェの限界なのかな、とも思います。世の中にはランボルギーニ・ムルシェラゴやガヤルドみたいにパーティでこそ本領を発揮こそすれ、コンビニにはちょっと行きづらい車があります。実のところポルシェは本気でセレブとタイマンはるには、実直すぎてちょっと華(毒?)が足りない気がします。といってコンビニの駐車場に止めたら、今度は地元な方々の羨望と憎悪を集め過ぎる。なかなか現実は思惑通りには運ばないものです。

何年か前、仕事に行き詰まったとき、お台場の造成地にカレラを停めて、長い間雨を見ていたことがありましたが、情けない自分に不思議とカレラは寄り添うようでした。コックピットからしてそうですが、デザインそのものに自らの存在感をも押し殺すようなクールさがあって、やりきれないときにも黙って近くにいてくれる感じ。一方ムルシェラゴは自分の語りに夢中で、こっちの話なんか全然聞いてくれなそう。自己陶酔的アクロバティックなセックスをして、次の瞬間には爆睡。そして起きたら即全開でプレゼンテーション。元気のいいときはいいけど、落ち込んでるときにはきついかも。そう考えると、カレラの懐の深さが自分にはちょうどあってる気がしてきます。
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先週はじめたカレラSチューニング計画が遅々として進まない状態。まあ前例がないんでしょうがないんですが、駐車場ががらんとしているのを見るのはちょっとさびしい。
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by unchained_melody | 2006-09-25 22:59 | Diary

My Strange Mood

プライベートな話で恐縮ですが、私の周りは金持ちでいっぱいです。私は金持ちを友達にする才能があるようです。ありがたいことです。自分は全くそうではないのに。
先週末、知人が主宰するアパレルブランドのパーティがあり、招待されて出向いてきました。駐車場には黒服の係が配され、ムルシェラゴやらスカリエッティやら雑誌でしか見たことのない押しの強い車に占領され、カレラごときが付け入る隙もありません。白に金ラメ入りマイバッハの後部座席からはTシャツを着た子供のような男が頭一つ高い女と現れ、腕を組み白人の案内係に誘導され建物へと消えていきます。着飾った人たちが招待券を手にひしめく様子を、道端でハザードを点けながら眺めていました。

今は本当に景気がいいみたい。ある方のバースディ・パーティではビンゴの残念賞がRolex Explorer IIでした。かつてのバブルを連想する人もあるかも知れませんが、それとの違いは主役とおぼしき人たちの頭が格段にいいことだと思います。持てるひとはいつかなくすのではないかとビクつき、持たざるひとは永遠に持てないのではないかと心配する、みたいな一節が村上春樹の古い小説にありましたが、私の知る限り確かにお金持ちは失うことに敏感で、そのことを考えると眠れない人も多い。よく言われることですがお金には魔力があるのかも。人がお金を所有するのではなく、お金が人を乗り物として拡散していくイメージ。その先にはいつもの退廃という奈落が潜んでいます。

今夜もベランダから眺める東京はため息が出るほどきれいです。それを宝石箱と呼ぶ人もいるけれど、一つ一つの明かりに暮らす人はそれほど美しくも気高くもないと思う。ときに涙や汗に彩られていたり。そしてこの無数の光の中のどのひとつにも自分にふさわしい場所がないように思えるときがあります。
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私たちの犯す罪のほとんどは、無知と浅い分別からきているのです。
by Marshall Sanders
Based photo © by 紫的解放区
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by unchained_melody | 2006-09-21 03:55 | Diary

The Last Chance Texaco

10年間ハイオク客に誤ってレギュラーを給油し続けたガソリンスタンドが、客からの問い合わせで発覚したとのニュースがありましたが、他には問い合わせがなかったんでしょうか。レギュラーとハイオクの違いってその程度のものなんでしょうか。学生時代、ガソリンスタンドの地下には実はタンクは一つしかなくて、そこにはレギュラーが入っているという噂がまことしやかにささやかれたことがありました。つまりハイオクなんてガソリンははじめから存在しないんだと(笑)。もちろんただのネタですが、こういうニュースを目にすると、にわかに信憑性を帯びて来ます(来ないって)。

ポルシェオーナーの場合は、メーカーがハイオクを推奨しているんで、無条件にハイオクを選択しているケースが多いと思うんですが、年間にすると結構な差額になります。記事によると「全給油所でも同様の事態が起きていないかどうか点検」とありましたが、実際に全国で同様のケースが見つかるとなると、金返せという以前に、両者の差が実のところどれほどのものなのか、正確な情報を知りたい気がします。あと、「レギュラーを注文した客に誤ってハイオクを販売」したわけではないところに、単なる手違いで済まされない故意の過失も疑われるべきではないかと思うのですが。
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いろんな秋の空が、今日も私を少しずつ憂鬱にします。
「先生は逃げたことなんて一度もない」 by 星野彩佳
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by unchained_melody | 2006-09-20 20:26 | Diary

The Most Beautiful Girl in the World

カレラは外装に手を加えるのが難しいとのコメントが親愛なるDENさんのブログにありましたが全く同感です。私の場合、サードパーティから出ている外装パーツやホイールも興味はあるけれど購入には至らないと思います。元々の素材のレベルが高いほど、無節操なカスタマイズは本来のデザインを壊したり性能をスポイルすることにもなりかねません。

私はカスタマイズこそ男のロマンと思い車に女にうつつを抜かして来ましたが、熱が高じて某ファクトリーのコンプリートカーを選択した時期がありました。ファクトリーはフェラーリのチューナーとして知られていましたが、私が交遊のある自動車評論家の方はそもそもショップチューニングに否定的でした。彼曰く、世界最高レベルのエンジニアが膨大な予算をもとに設計するフェラーリを町工場ごときによく弄らせる気になるなぁ、と。妙にうなずけるところもあり、元々トータルな完成度を目指していた私の情熱は大きく揺らぎました。以来すっピンで満足できる車に乗ることを第一に考えるようになりました。

これからも自分のポルシェに手を加える機会はあると思います。が、エンジンや足回り等においては純正ベースの限られたものになるはずです。一方外観に手を加えることはないでしょう。元々エアロに抵抗があるので、たとえGT3を買ってもエアロは外して乗りたいくらい。もちろんこれは極論ですが、車も女も、あんまり派手なのはだめなんです。
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© by Stina Persson
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by unchained_melody | 2006-09-17 03:30 | Porsche

THE GREAT ESCAPE

うちの彼女が中型自動二輪の免許を取りました。もちろんマニュアルで。すでに今年6月には普通免許のオートマ限定解除も果たしており、たまにカレラのハンドルを握っています。首都高デビューはまだですが、うまくギアがあって、車が反応する快感がくせになってるくさいです。いつかはBMW2002tが欲しいといわれて驚きました(笑)。
ところでマニュアル車の助手席に乗っていると、シフトチェンジのタイミングを体で覚えてしまうので上達が早い気がします。自分でも操作したくなったようです。以前デートした女の子は、シフトレバーの存在理由さえわかってませんでした。

先日BSで観た映画「大脱走」のクライマックスで、スティーブ・マックイーン演じるヒルツがドイツ兵のバイクを強奪するシーンがありましたが、もし彼がオートマ免許しかなかったら、せっかく手にしたバイクを前に途方に暮れていたかも知れません。この先私が何度国境の柵をバイクで飛び越える場面に遭遇するかはわかりませんが、多くの免許を取得しておくというのは、リスクをヘッジしながら生きていくうえでとても大切なことに思えます。私も来年は大型自動二輪にトライしたいです。
それはそうと、映画の中でマックイーンがタンクをゆすってガソリンの残量を確かめるシーン、本物のバイク乗りのリアリティがあってぞくっとしました。
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もしジェームズ・ボンドがオートマ免許しか持っていなかったら・・。
ええ、ただこの写真を載っけたかっただけなんです(笑)
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by unchained_melody | 2006-09-16 03:15 | Diary

I'm feeling lucky

しばらくチェックしてなかったんですが、レポートの1日平均訪問者数が100を超えていました。ログインユーザー以外のコメント権限がなかったり、公開設定も基本非公開という身勝手なブログなんですが、今日で3ヶ月目。アクセスいただいた方、コメントまで頂いた方、ありがとうございます。ただ、元々の趣旨とはいえ、ポルシェとは無関係なエントリーや、とりとめもない日記以下のエントリーばかりで申し訳なく思っています。このところ特にテンションが低かったので、余計叙情的に過ぎました。来週末にはカレラSに手を加える予定があるので、クルマ系ブログらしい!ご報告ができるかと思います。

世界各国でウェブ検索のシェアはGoogleがトップなのに、日本ではなぜかYahoo! Japanがトップという記事がありました。私はオークション以外でYahoo!を使うことはありません。Googleオンリー。一般には具体的に検索したい言葉があるときはGoogle、なんか面白いことないかな的ワイドショー感覚で使いたいときにはYahoo!と、用途を分けているケースが多いようです。でもなぜ日本ではこんなにYahoo!ユーザーが多いんだろう。私はギザギザのYahoo!ロゴが気に入らなくて、物心ついてよりYahoo!とは縁遠い日々を送ってきました。こういうのって死ぬまで変わらないと思います。おじいちゃんになって、自分の葬儀屋を検索する段になっても、私はGoogleを使うと思います。
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最近はQooqleもチェックしています。
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by unchained_melody | 2006-09-14 22:43 | Diary

Homeward Bound

映画の仕事でマカオに行ったことがあります。もう十年も前のことです。マカオに到着したのは深夜1時を過ぎていました。霧のような雨に濡れるマカオの街並はとても古びていて、石畳の上を小さなタクシーでがたごとと走っていきます。翌日は仕事でしたが夕方には終わってしまい、夜は監督や出演者、撮影クルーたちと食事をしたり、カジノを覗いたり、きれいな女の子を眺めたり、そんな風にして過ごしました。次の日、私以外のスタッフは次の目的地である上海に旅立ちました。私はもう一日マカオに残るつもりで、香港を夜に発つチケットを手配していました。ひとりぶらぶらと街を散策し、日が暮れてからホテルに戻り、チケットを見ると手違いで日付が一週間先になっていました。

差し迫った仕事もなかったので、しばらくの滞在を覚悟しました。実際東京行きの飛行機はどれもいっぱいで、空いているのはファーストクラスだけでした。ホテルを確保すべくツーリストに出向きましたが、週末のマカオはどこも満室で部屋がありません。仕方なく広場のカフェでビールを飲んでいると、3人組の中国人の女の子がやってきて、私に遊ばないかと言います。観光客風の男のいるテーブルを巡回しているようでした。間に合ってる、と私は首を振り、またビールを飲んでいました。

ラストオーダーの声がかかり、私はカフェを追い出され、サウナでも行って時間をつぶそうと歩き出したとき、さっきの3人組の一人と狭い路地ですれ違いました。あ、と彼女は気づき、ああ、と私も笑いかけました。他の二人は?と聞くと、すでにお客がついたとのこと。自分は胸が小さいんで人気がない、と拙い英語で言います。細い腕を絡めてくるので、実は泊まる場所がないことを告げると、自分の部屋に泊まってもいい、と言います。部屋は友達とシェアだけど今夜は私しかいないから、と。
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by unchained_melody | 2006-09-13 18:33 | Travel

No Communication

海外のクリエイターと仕事をする機会があります。ワールドワイドなコラボレーションといえば聞こえはいいですが、実際の音楽や映像制作の現場においては、多くの仕事は知名度を当てにした丸投げに近いのが現状だと思います。内容がクリエイティブなものであるため、感覚的なニュアンスを言葉で言い表すことはとても困難です。相手のプライドも尊重しなくてはならない。異文化コミュニケーションはクリエイティブなビジネスにおいてそれほど簡単ではありません。

Skypeでのミーティングは長時間に渡り、疲労した割にでき上がってきたテイクがイメージとかけ離れていることも少なくありません。私自身の語学力不足が原因かとも思いましたが、育った風土や環境の違いが一番大きいようです。心のひだのようなデリケートな感覚を伝達するには、高いレベルのコミュニケーション能力と意思疎通への両者の強い意志が必要です。わかりあえたつもりで楽観するのではなく、所詮わかりあえないという諦観的認識から積み上げていくものを信じたいと思っています。
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それがピンボケだってことはあなたが一番知っている。
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by unchained_melody | 2006-09-12 17:32 | Diary

Lunar Eclipse in Yokohama

昨日は横浜みなとみらいにある万葉倶楽部に行ってきました。お湯も柔らかだし、フロアは清潔で、なにより食事がイケてます。ここは2回目ですが、浴衣も選べるし満足度は高いです。露天風呂から見る夜の海は穏やかで、鏡のように港の明かりをゆらゆらと映し出すのでした。食後、同行者がどうしてもと言うのでタイ古式マッサージのブースへ。店の人の対応もよく、調度品もセンスがいいんですが、1時間一人7000円は高い!。しかも半分くらい眠ってしまっていて、もったいなさ倍増でした。

帰りは2時を過ぎていましたが、明かりの消えた遊園地や、人気ないオフィスビルなど、いつもと表情の違う横浜の夜景もよかったです。時折小雨がぱらつく天気でしたが、月が変な形をしていて、雲のせいかなと思っていたら夕べは月食だったとのこと。部屋に戻ってから知って、なんかお祈りしとけばよかったなと後悔しましたが、お祈りするのは流れ星で、月に祈ったりはしませんよね。明け方、ずっといっしょにいられますように、というメールが届いて、ああこれもひとつのお祈りなのかと思って眠りにつきました。
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photo © by Sendai Space Hall
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by unchained_melody | 2006-09-08 19:06 | Diary